LUXURY WATCHES
人生をともに歩む、特別な腕時計。
歴史に裏打ちされた確かな技術。
質実剛健さと美意識、完璧を求める姿勢。
世界の時計ブランドの魅力を紐解いて、
人生をともに歩む特別な相棒を見つける。
時計界では比較的新たな存在ながら 、過去の傑作を修復してきたことにより百年を超えるスイス時計製造のノウハウが蓄積されていて、高い評価と支持を得る〈パルミジャーニ・フルリエ〉。今回の記事では、そのブランドの個性とシグネチャーモデル「トンダ」コレクションをご紹介します。
※この記事で紹介している商品の価格は記事公開時の価格表記のため現在の価格はお問い合わせください。また、一部、店頭にないモデルもございます。納期等、詳しくは係員までお問い合わせ下さいませ。 ※2022年10月に大丸松坂屋の会員制メディア「コネスリーニュ」で公開した記事を再編集して掲載しています。
スイス高級時計の神秘に惹かれ、修復技術を学んだ創業者ミシェル・パルミジャーニは、クォーツ時計の登場により伝統的な時計製造業が危機に陥っていた1976年、修復専門のアトリエを構えます。古い傑作時計から機構を学び、時計づくりの知識と技を極めた彼の名はたちまち世に知られ、1980年には希少なタイムピースコレクションを有するサンド・ファミリー財団と出会います。彼はサンドファミリーとともに生産体制の礎を築き、1996年、自身の名を冠した〈パルミジャーニ・フルリエ〉を設立。パルミジャーニ・ウォッチメイキング・センターを編成し、分業が主流の時計業界において、製造工程の95%以上を自社で行うマニュファクチュールとなりました。ブランドの核を成すのは、黄金比に基づいた美しいプロポーション、そしてルーツである ”過去の傑作の修復”。これは未来においても修復するに値するタイムピースを生み出す原動力であり、大きなインスピレーションの源となっています。
「トンダ(tonda)」とはイタリア語で「円形」の意。ベニス地方の言葉「トンド」に由来する、ルネサンス期の画家が使った円形のキャンバスを意味する言葉で、ミシェル・パルミジャーニは「円形のトンダコレクションは、ブランドの美学をさまざまな角度から描き出すための未使用のキャンバスのようなもの」と語っています。2022年、新たにコレクションに加わった「トンダ PF GMT ラトラパンテ」は、知的なデザイン、ボリュームとプロポーション、極限まで突き詰めたディテール、そして独自性と先進性を尊重するために派手さを排除するというメゾンの精神を体現したモデル。コレクションのミニマリスティックな特徴はそのまま、世界初の機構を搭載しながら、直感的な操作性を実現しました。
「トンダ PF GMTラトラパンテ」は、二本の時針を備えた新しいタイムピース。8時位置にあるボタンを押すと、ロジウムめっきゴールドのローカル針が一時間進むことで、下に隠れているローズゴールドのホームタイム針が現れます。そして第二時間帯の情報が不要なときは、リュウズと一体化したローズゴールドのボタンを押すと、ローカル針がホーム針の上に重なる仕組み。複雑機構ながら容易に操作できるこのフライバック機能は、そのとき必要な時刻情報のみを表示することで、直感的な視認性を可能にしてくれます。またダイヤル上がシンプルになることで、ミラノブルーのほのかな色調や、バーリーコーン(麦の穂)のギョーシェ細工が美しく際立つのです。ケースと一体化したブレスレットは、ミドルケースのラグのエッジから始まり、ブレスレットのサイドリンクの中央まで、気づかないほどに僅かに変化しながら、独自の力強いラインを描いています。
極めて繊細な作業を要するスケルトンウォッチ。新しい「トンダ PF スケルトン」は、純然たる時計であることと慎み深さを最優先に、ボリューム感、美観、付加価値が心地よい完全体を形成するよう、細部まで徹底的に追求し完成しました。サンドブラストとサテン仕上げを交互に施したグラファイトカラーのダイヤルに、浮遊するインデックス。時刻が読みやすいようチャプターリングだけを残し、大きく開いたダイヤル上を、オープンワークの二本の針が滑るように動きます。この芸術的なオープンワークは、ムーブメントの有機的な動きとその構造をしっかり見せるようデザインされており、職人は無垢のパーツを最大限に活用し、空隙を利用してキャリバーの中心部へと光を通すのです。ムーブメントの複雑な動きはもちそん、手作業で丁寧に面取りされた格子模様にも魅せられることでしょう。
素材は18Kローズゴールド製とステンレススティール/プラチナ製を展開。サファイアクリスタルのケースバックからのぞくローターは、最高のパフォーマンスを実現する22Kローズゴールド製で、187個の部品から成るエアリーな構造と優雅な調和を奏でています。手首の動きにより生じる振動がムーブメントの香箱の巻き上げを促進し、透かし彫りの香箱からは、主ゼンマイの安定した収縮と解放の運動をお楽しみいただけます。複雑な構造と技巧に満ちていながら、伝統的で奥ゆかしい佇まいが、光を受けて輝くローレット加工とポリッシュ仕上げのベゼル、しなやかなブレスレットのデザインを引き立てて。「トンダ PF スケルトン」は、完全無欠のウォッチメイキングを追求した、独自なスタイルを持つウォッチラバーのためのモデルです。
スポーティな機能と洗練されたカラーリングを備えて登場した「トンダ GT クロノグラフ」。18Kローズゴールド製とステンレススティール製のケースを、シックな「クアンタムグレー」と落ち着いた赤の「グラナタ」、2色のラバーストラップで展開します。こちらの18Kローズゴールドモデルは、毎時36,000振動の自動巻きクロノグラフキャリバーとビッグデイト機能を搭載し、シルバートーンのダイヤルには伝統的な「クル・トリアンギュレール」のギョーシェが。ストラップとリンクしたクアンタムグレー、グラナタカラーのサブダイヤルは、12時位置のビックデイトと調和するよう、パルミジャーニ・フルリエの真髄である黄金比に基づき配置されています。さらには特徴的なローレット加工とポリッシュ仕上げのベゼル、100m防水と、機能も審美性も極めて完成度の高いクロノグラフです。
ステンレススティール製モデルの「トンダ GT クロノグラフ」には、4ヘルツ、28,000振動/時の自動巻きキャリバーにクロノグラフとアニュアルカレンダーを搭載。こちらもカウンターとラバーストラップにクアンタムグレーとグラナタを採用、ローレット加工のベゼルが、シルバートーンの「クル・トリアンギュレール」のギョーシェダイヤルを囲みます。美しさを絶対的に優先するパルミジャーニ・フルリエの価値観によって、スポーティなクロノグラフさえも気品あるオートオルロジュリーヘと昇華されました。高度なアニュアルカレンダーは、一度設定すれば毎年2月28日までは自動的に月切り替えを行い、30日や31日といった日差を気にする必要がありません。また閏年の日付変更も手動で簡単に行えます。
※この記事で紹介している商品の価格は記事公開時の価格表記のため現在の価格はお問い合わせください。また、一部、店頭にないモデルもございます。納期等、詳しくは係員までお問い合わせ下さいませ。 ※2022年10月に公開した記事を再編集して掲載しています。
文/関根麻貴(The VOICE) WEBデザイン/唯木友裕(Thaichi) 編集・プロデュース/松尾仁(EDIT LIFE)、河邊里奈(EDIT LIFE)
歴史に裏打ちされた確かな技術。
質実剛健さと美意識、完璧を求める姿勢。
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