
地域と伝統産業について学ぼう ~香り袋づくりを通して淡路・日本の香りの世界を体験してみよう~
開校日:2025年7月26日
■内容
地域と伝統産業について学ぼう ~香り袋づくりを通して淡路・日本の香りの世界を体験してみよう~
■講師
神戸学院大学 経済学部 教授 関谷 次博 先生
兵庫県線香協同組合 谷口 太郎さん


今回のワークショップは、夏休み特別企画として兵庫県の伝統産業や淡路島の伝統技術により育まれた線香について学び、「香り袋づくり」体験を通して、地域に根付く伝統産業について考えました。

冒頭に、関谷教授が自由研究の進め方について参加者になげかけた後、「自由の研究のスタートは疑問をもつことです。今からお話する伝統産業も自由研究につなげることもできます。ぜひ、色々な事に疑問を持ち考えてください。」と子どもたちに語りました。
続いて、兵庫県の伝統産業として、今回のワークショップのテーマである線香を取り上げ、淡路島では175年の歴史がある「線香」について「線香は何でできているのか?」「どんな種類があるのか?」を参加者に考えてもらいながら、タブ粉に香料を加えてつくる「匂線香」と杉の葉からつくる「杉線香」の違いを説明するなど伝統産業と線香についての講義を行いました。
また、「お線香はお寺やお墓でご先祖様にお供えするためのものであるが、用途はそれだけではなく、本来は『香りを楽しむためのもの』で線香以外の香りの楽しみ方の一つを本日は皆さんに体験いただきたい」と語りました。

プログラム後半は、兵庫県線香協同組合の谷口太郎さんによるワークショップを開催しました。
まず、制作する匂い袋の材料で、天然植物の香料である「老山白檀(ろうざんびゃくだん)」「龍脳(りゅうのう)」「桂皮(けいひ)」「大茴香(だいういきょう)」「山奈(さんな)」「丁子(ちょうじ)」「ラベンダー」の7種類の特徴を説明し、参加者はそれぞれの香りを体験しました。
そして、メインの「匂い袋づくり」がスタート。
調合瓶を使用しながら自由に香料を調合し、親子で香りを確かめながら、自分だけのオリジナルの香料を作っていきました。
学生らは香りの特徴を分かりやすく伝え、匂い袋づくりのサポートを行いました。
最後に、好きな布袋を選び香料を詰めて、世界に一つだけの匂い袋が完成。
谷口さんは完成した参加者の香りが、それぞれ違うできあがりに非常に驚いた様子でした。
参加者は、「自由研究へのヒントや題材を与えてもらえ、子どもだけでなく大人にとっても興味深い、希少な体験をさせていただき、大満足でした」と話していました
